水の戯れ♪ [Musique♪]
「水の戯れ」は1901年に作曲されました。
翌1902年にリカルド・ビニェスにより初演され
当時から評判もよく成功をおさめた作品です。
批評家の勘違いからドビュッシーから影響を受けたという言葉に
ラヴェルが抗議をおこなったという記録があります。
ちなみにドビュッシーの『版画』は1903年(水関連の作品は「雨の庭」)、
『映像第一集』は1905年(水関連の作品は「水の反映」)
「この作品は水の音と、噴水や滝、小川が織りなす音楽的な響きから
想を得、ソナタの第一楽章風に二つの主題に基づいていますが
古典的音体系に従っているのではありません」
(ジョルジュ・レオン著「ラヴェル」より)
というラヴェル自身の言葉があります。
長7度や長9度、アルペジオ、5音音階風の旋律、
長く押し殺していた感情が堰を切って流れ出すような告白・クレッシェンド・・・
ラヴェルは水のさまざまな流れを描写してピアノの新しい響きを
追求したといえるでしょう。
さまざまな水の動きが戯れになり不思議な多様性をもって
私たちを魅了してくれますね。
「水にくすぐられて笑う河神」というアンリ・ド・レニエの銘句を
忘れることのないように・・・。
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