幻の放送録音よりバッハ♪ [CD♪]
リパッティが演奏しているピアノコンチェルトが聴きたくなりました。
没後50年に発売されたCD「幻の放送録音」より
まず最初はバッハ=ブゾーニの
ピアノ協奏曲第一番ニ短調
第1楽章はアレグロ・マエストーソでリゾルート
弦楽器のユニゾンが力強くはじまります。
ピアノはその旋律をかけあうように広がっていきます。
テーマが戻ってくる少し前のクライマックス部分の
デクレッシェンドは涙がでるほど美しい。
第2楽章はロマンツェ
こちらは静かにしっとりと。
ピアノが悲しげな旋律を奏でていきます。
リパッティのトリルはなんてきれいなのでしょう。
息の長いフレーズも美しく歌っています。
第3楽章はロンドでヴィヴァーチェ
ロンドらしい華やかなフィナーレです。
リパッティが絶妙なディナーミクでオーケストラとの
調和をなしています。
このバッハはノイズがかなりひどいんですけど
聴いているうちに気にならなくなっていくでしょう。
原曲・生粋にこだわったリパッティ。
元々チェンバロ協奏曲だったこの曲をブゾーニの編曲版で
あえてピアノで演奏しています。
リパッティのバッハへの姿勢がうかがえる演奏となっています。
空間への音の広がりはさすが!
オーケストラはエドゥアルド・ヴァン・ベイヌム指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
1947年10月の録音です。
- アーティスト: リパッティ(ディヌ), バッハ, ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団, べイヌム(エドゥアルド・バン), リスト, スイス・ロマンド管弦楽団, アンセルメ(エルネスト), バルトーク, 南西ドイツ放送管弦楽団, ザッハー(パウル)
- 出版社/メーカー: 東芝EMI
- 発売日: 2001/01/31
- メディア: CD
はじめまして。
本当に、リパッティのフレージングは美しいですね!
「絶妙」などと言ってしまうのはカンタンだけど
弾き手の心の内面を考えると、涙が出てきます。
深いタッチと、美しい歌。
それでいて、弾き手の心が伝わってくる。
僕の一番好きなピアニストです。
最近は、シューマンのコンチェルトに惹かれてます。
by テル (2006-08-30 03:48)
はじめまして。コメントありがとうございます。
リパッティは磨きぬいて隙がないあの美しい音とフレージングに
なっていったのでしょうね。
たくさんのことが伝わってくる稀有なピアニストです。
リパッティの弾いたシューマンのピアノ協奏曲も素晴らしいですね!
何度聴いても泣けます。
by fujika-piano (2006-08-30 23:20)