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ピアノコンサートのご案内 [Impressions de recital ♪]

10月4日(日)
かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホールで
ピアノコンサートがあります。
総勢15名による演奏会です。


プログラムはリストのエステ荘の噴水、
シューマンのソナタ第2番、
ドビュッシー喜びの島やラヴェル:水の戯れ
ブラームスはインテルメッツォ、ショパン:舟歌


他、バラエティーに富んだプログラムとなっています。

私もリストを弾きます。

13:00開場 13:30開演

入場無料です。

お近くの方、どうぞご来場くださいませ♪

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Pavel Nersessian Piano Risital [Impressions de recital ♪]

東京文化会館においておこなわれた
「パーヴェル・ネルセシアン ピアノリサイタル」を
聴きに行ってきました。

「夜曲」という公演のとおりプログラムは

リスト ウィーンの夜会 シューベルトによるワルツ・カプリス第6番

シューマン 夜曲

ベートーヴェン ソナタ第14番 作品27-2

ショパン 子守歌
      夜想曲 作品48

ラヴェル 夜のガスパール



弾き手側はホールとの相性、ピアノとの相性
いろいろな要素があります。
リハーサルと聴衆の入った本番ではまた違うし
演奏を聴く位置によっても大分変わってきます。

ロシアン・ピアノスクールの講師として
シゲル・カワイから素晴らしく繊細な音を
紡ぎだしていたネルセシアン氏。
この日はスタインウェイでしたが。
東京文化会館は音の巻き方が独特です。
いろいろ工夫されているものが聴こえました。


氏の演奏は語らずとも物語が伝わってきて
興味深かったです。


アンコールは

ショパンのワルツ 遺作 ホ短調

24のプレリュードより 第4番ホ短調

ラヴェル ラ・ヴァルス


最後の最後に大曲ラ・ヴァルスとは!
夜の空気に沈殿した何か発散させるような痛快で
楽しいヴァルスでした。
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ノアンにおけるショパン♪ [Impressions de recital ♪]

イヴ・アンリ氏のピアノで「ノアンにおけるショパン」を
聴いてきました。
場所は国立楽器のコンサートフロア。

イヴ・アンリ氏はパリ音楽院で和声法の教授、
パリ市立音楽院でピアノの教授をされているそうです。
フランスにおけるショパンの音楽祭の芸術監督や
ワルシャワ・ショパン協会の理事に就任するなど
ショパンのスペシャリストとしてご活躍。
またプレイエルを使ったマスタークラスが世界で
評判をよんでいるピアニストです。

今回はコンサート・レクテュールといって
音楽と朗読がその世界を作り出す演奏会です。


プログラムはもちろんオール・ショパン。

マズルカ 作品41-2
マズルカ 作品41-1
ソナタ 第2番 作品35
ノクターン 作品48-1
バラード 第4番 作品52

~pause~

ノクターン 作品55-2
ソナタ 第3番 作品58
バルカローレ 作品60
マズルカ 作品63


ショパンの言葉や人々とのつながりが語られてあまり
創作時期や経緯に詳しくない方も情景を
想像できて楽しめたのではないでしょうか。

ノアンにいく直前に作られたマズルカ作品41-2、
ほかはすべてノアンで作曲された作品です。


大曲ぞろいの充実したプログラムでした。
2番、3番のソナタはそれ1曲だけでそのプログラムの
メインなのに2曲同時に聴けるなんて!
バラード4番もバルカローレも頂点にくる大作、
さすがショパンのスペシャリストです。

お話のときにも舞台上にずっといるのに
10分の休憩だけで弾きこなすのは離れ業。
繊細な音色をお楽しみいただくために
空調を切らせていただきます、とアナウンスが
ありましたが・・・蒸し暑かったです。
プログラムでパタパタ扇いでいる人も多く
?な結果になってしまいましたが。
でも一番暑かったのは舞台上のアンリ氏でしょう。
スポットライトを浴びて冷房なしですもん。
女性ならドレスでいいですけどスーツでは・・・。
集中力をもたせるのが大変だったことと思います。


この日のピアノはベーゼンドルファーでした。
てっきりプレイエルで演奏するものと思っていたので
ちょっと驚き。
多くの人を虜にしたアンリ氏のあの魅力的なピアニッシモ。
せっかくのショパンプログラムですからショパンの
愛したプレイエルで聴きたかったなあと思います。

歌い方、和声の響き方や残し方など興味深かったです。
ピアノが違うときの奏法などいろいろ勉強になりました。

ちなみにアンコールは英雄ポロネーズ。
あのプログラムの後にアンコールで
英雄ポロネーズ・・・すごいですね。
これは聴くことができてとてもうれしかったです。

ショパンをまた深く感じた一日でした。
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上原由記音ピアノリサイタル♪ [Impressions de recital ♪]

カワイ表参道で催された「アルベニスを弾く」第2回、
上原由記音先生のピアノリサイタルにいってきました。


プログラムはもちろんオール・アルベニス。
見ただけで大曲ぞろいのずっしりとしたプログラムです。


組曲エスパーニャ(6つのアルバム・リーフ)

・プレリュード
・タンゴ 
・マラゲーニャ
・セレナータ
・カプリーチョ・カタラン
・ソルツィーコ

秋のワルツ

サラゴサ


ここでパウゼ♪

後半は

イベリア 第3巻

・エル・アルバイシン
・エル・ポロ
・ラバピエス


12の性格的小品集より「ブレガリア」


明るい緑色のドレスの由記音先生はとってもおきれい♪
スペイン独特のフレーズを由記音先生は長い息遣いで
豊かに歌っていらっしゃいました。
タッチや音色の変化など
とっても勉強になりました。

アンコールは3曲。
こちらもアルベニスが2曲で最後だけがグラナドス。
アンダルーサが聴けてうれしかったです!


たくさんのアルベニスの中でも
ブレガリアが特に気に入った私。
いつか弾いてみたいな。
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ジ・アート・オブ・アルド・チッコリーニ第2夜♪ [Impressions de recital ♪]

3月26日はいよいよすみだトリフォニーでチッコリーニ氏の
ピアノコンチェルトを聴く夜。
プログラムはシューマン&ラフマニノフの2番という
数あるピアノ協奏曲の中でも名曲中の名曲です。

2000人近い収容人数の大ホールはほぼ満席でした。
オーケストラはトリフォニーを拠点に活動する新日本フィルです。


最初はシューマンのコンチェルトから。
オケを受けて衝撃的に始まるこの曲、
さすがチッコリーニ氏は深く強い和音でぐっとつかみます。
オーボエからピアノに主題が引き継がれますが
氏が奏でる美しい旋律線と立体感、陰影に引き込まれます。
オーケストラと絡むアルペジオもなんて美しい!
クラリネットとの柔らかい対話もカンタービレで
心にしみこみます。
オケとの対話、絡み方がとても絶妙。
そして素晴らしいチッコリーニ氏のカデンツァ!
トリルの音色の変化の見事なこと!

2楽章はインテルメッツォで柔らかい光を感じる楽章。
美しく柔らかいラインでチッコリーニ氏に歌われると
シューマンのクララとの幸せな思いがリアルに伝わって
なんとも幸せでじんわりこみ上げてくるものがありました。

切れ目なく続く3楽章はピアノとオケの情熱的なかけあい。
チッコリーニ氏のピアノには一人オーケストラのような多彩な
華やかさがあります。
同時に何色もの音色を弾き分けるからなのですね。
熱狂的なメロディーの歌い方、巻き方も素晴らしい!
そして興奮するクライマックス!

シューマンの熱と内省的な部分とが絶妙なタッチとフレージングで
弾かれた名演でした。


休憩後はシベリウスの交響詩をはさんでラフマニノフの2番。

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ジ・アート・オブ・アルド・チッコリーニ第1夜♪ [Impressions de recital ♪]

今日はチッコリーニ氏の演奏会の日。

2005年の東京文化会館の名演から約2年半。
本当に待ち遠しかったです!

会場はすみだトリフォニーホール。
今日のピアノはスタインウェイでした。
前回、前々回のピアノがファツィオーリだったので今回も
ファツィオーリを使うものとすっかり思いこんでいたので
ホールでスタインウェイを目にした時にはちょっと驚きましたが
リストの「詩的で宗教的な調べ」というプログラムなら
スタインウェイがよいのかもしれないと聴きながら思いました。


この日の曲順は従来と異なりチッコリーニ氏が考えた順番となっています。
その思いはとても深い・・・。



1・祈り
2・アヴェ・マリア
3・孤独の中の神の祝福
4・眠りから覚めた御子への賛歌
5・パレストリーナによるミゼレーレ

intermission

6・死者の追憶
7・主の祈り
8・葬送 1849年10月
9・アンダンテ・ラクリモーソ
10・愛の賛歌

今回のプログラムは氏の希望だったそうですが
氏の芸術の集大成であり、そして様々なオマージュも
感じられました。
氏は自身を音楽に仕える司祭と語っておられますが
まさにそれを強く感じます。

2003年、2005年に続いて4度目の演奏会ですが
さらに空高く飛び続けておられるのを確信しました。
私が書くのもおこがましいですが・・・ありとあらゆる奏法で表現され
その芸術は恐ろしいほどの内容です。
「詩的で宗教的な調べ」はリストの中では落ち着いた渋い作品ですが
ともすれば美しい印象だけで終わってしまいがちなところ、
さすがチッコリーニ氏は心をぐっとつかんで離しません。
この曲をここまで弾けるピアニストはいないでしょう。
その世界に引き込まれ、音の変化に息をのみ、
あまりの美しさに何度も涙・・・。
素晴らしい演奏を聴かせていただきました。

この全曲も、もう一度聴きたいです!!!
明日、兵庫まで近ければ聴きに行きたかった・・・。
26日のコンチェルトも楽しみです。
これも必聴です!
ぜひ聴いてください!


珠玉のアンコールは2曲。
絶品のスカルラッティはソナタのホ長調。
出だしの音から別世界。なんて繊細で美しいのでしょう!
こういうシンプルなものも別格です。
その音と作り出す世界に思わず涙があふれてきました。

ドビュッシーはホール内に張り出されていたものは誤りで
正しくは前奏曲集第1巻の12番「ミンストレル」でした。
(すみだトリフォニーのHPは正しく直されています)
これも氏がお得意のアンコールピースです。
鮮やかなタッチが際立っていました。

Bravo!!!

ホールが明るくなってからもカーテンコールに応えてくれた
チッコリーニ氏の笑顔が印象的でした。


Bravo!!!
マエストロ、万歳!!!
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アンデルシェフスキ・ピアノリサイタル@王子ホール [Impressions de recital ♪]

「THE ART OF PIANO」で語っていたコメントが
とても印象的だったアンデルシェフスキ。

初めて聴きにいってきました。

プログラムは

バッハ イギリス組曲 第6番 ニ短調
シューマン フモレスケ
シマノフスキ 仮面
バッハ パルティータ第1番 変ロ長調

当初、イギリス組曲は第4番の予定だったようですが
新しいレパートリーであり強行スケジュール、
自分の中で最高の演奏をするのは難しい・・・
とのことで既に演奏の経験を重ねている
第6番を、とのこと。
ホールのHPでそのことが告知されていたのは13日でした。
でも印刷されたプログラムには第6番になっていましたから
早めに変更が決まったのでしょうね。
(ちなみに入手したチラシにはフモレスケ、仮面、パルティータ、他としか
書いてありませんでした)

イギリス組曲は構築がよかった。
立体感がものすごくて建築的です。

プログラムでは2番目にフモレスケの予定でしたが
アンデルジェフスキ自ら順番を変えるとコメントして
シマノフスキの「仮面」

ここまでシマノフスキを弾けるピアニストも
いないのではないか、というくらい
説得力のある演奏でした。

フモレスケはシューマンの中で今一番好きな作品と語っていましたが
まとまりにくいこの作品を愛情をもって弾いているのが
感じられました。

最後はパルティータ。
実はこの第1番、バッハの中でも好きな作品。
バリアンテが楽しく聴かせてくれました。
メヌエットもオクターヴ変えていましたね。

アンコールは
シューマン 暁の歌
ベートーヴェン 6つのバガテルより1,2,3

とても頭がよいピアニストですね。
いろいろ勉強になりました。

私の位置は音の響きが悪かったのがかなり残念・・・。


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大倉山水曜コンサート♪ [Impressions de recital ♪]

今日は雨模様のお天気。
そんな中、大倉山記念館の水曜コンサートを聴きに
行ってきました。
雨上がりの坂をすべることなく無事に上りきりホッ・・・
今日の大倉山記念館はこんな感じで幻想的。

「ロシアン・トランペットとピアノの華麗なる共演」
と題されたようにトランペット&ピアノの演奏です。

前半がピアノソロ。
後半がトランペットでした。

ピアノの佐藤さんはヘンデル、スクリャービン、ショパン。
後半に弾かれたプロコフィエフの「モンタギュー家とキャプレット家」
これはバレエ音楽「ロメオとジュリエット」の中の曲ですがよく
ドラマなどで効果的に使われる劇的な曲。
ああ、この曲だったのね!と思った人も多いのでは?

トランペットはアレクセイ・トカレフさん。
ロシア出身のトランペット奏者です。

有名な「トランペット・ヴォランタリー」から始まり
バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」、シューベルトの「アヴェマリア」
ロッシーニのセビリヤの理髪師より「ロマンス」など歌の曲も
多く並びました。
私は初めて聴いたシャーホフの「スケルツィーノ」がおもしろくて
気に入りました。軽快で楽しい曲です。

アンコールはチャイコフスキーのナポリの歌
そしてアメージンググレースでした。

いろいろなタイプのトランペットで演奏されていたので
初めて聴く人は音色の違いが楽しめたかと思いますが・・・
短い時間に楽器の持ち替えが多くて大変だったのではないでしょうか。
管は楽器のコンディションを保つのも難しいですものね。
とても歌うトランペットの方なので持ち替えなしで一つの楽器だけでも
充分に楽しませてくれるのではないでしょうか。
次回はぜひそういう企画で聴きたいです。


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2005年アルド・チッコリーニ来日公演♪ [Impressions de recital ♪]

~思い出のリサイタル vol.3~

アルド・チッコリーニ ピアノリサイタル

2005年10月31日 東京文化会館

使用ピアノ : ファツィオーリ

~プログラム~

ベートーヴェン ピアノソナタ第31番 変イ長調
         ピアノソナタ第23番 ヘ短調 「熱情」

ラヴェル    優雅で感傷的なワルツ

ファリャ     4つのスペイン小曲集
         アンダルシア幻想曲

感動の演奏会から2年後、再びチッコリーニ氏を聴くことができました。
東京文化小ホールの最前列のど真ん中という特等席。
チッコリーニの呼吸などもきこえてきそうでした。

1曲目のベートーヴェンのピアノソナタ第31番
1楽章の最初の和音であまりにも美しい音にスッと引き込まれました。
音が光となって美しく流れていきます。
2楽章ではガラッと音色が変わってインパクトの強さとテンポもよくかっこよかった。
アダージョは沈鬱な表情の中にも希望がみえてつながるフーガも感動的。
この31番は元々大好きな曲なんですけれど
こんなに美しい演奏は聴いたことがありません。
全楽章を通して素晴らしかったです。
魂がもっていかれそうになりました。

続く23番・・・とにかくすごい!としかいえません。

さて予定にはなく、急遽プログラムに入れられたラヴェル。
ラヴェル大好きな私は当日の案内をみて喜びのあまり小躍りしました。
今まで聴いていた演奏が何だったのだろうというくらい立体的で
説得力のある、そして輝くラヴェルでした。

続くスペインものもすごかった!
4つのスペイン小曲集はとても素敵な曲で弾いてみたくなりました。

最後の難曲の「アンダルシア幻想曲」
これは圧巻でした。
元々ファリャが親交のあったピアニスト、ルービンシュタインのために作曲したもの。
超絶的な箇所が随所にみられる曲であり、スペインの香り漂う作品なので
楽譜以上にむずかしい曲です。
崩れないフォームのすごさや躍動感あるリズム、
光溢れるその世界を色彩豊かな音色で様々な表情を醸し出し
圧倒的な演奏を聴かせてくれました。
初めて生演奏でこんなにすごい「アンダルシア幻想曲」を聴きました。

アンコールはショパンの夜想曲 作品9-2
よく耳にする曲ですがチッコリーニの手にかかるとこの曲本来の輝きを
取り戻したような気がしました。絶品の夜想曲でした。

そしてドビュッシーの前奏曲第一巻より「ミンストレル」
ガラッと世界が変わり軽妙で楽しい世界。

最後は聴衆が待ち望んでいるファリャの「火祭りの踊り」
これも圧巻でした!

聴衆のほとんどがスダンディングオーベーション。
マエストロに心から拍手をおくりました。

聴いている間中、とっても幸せで
この時間がずっと続けばいい・・・と感じていました。

聴き終わったあとも心が満たされて幸せいっぱい。

ずっと心と記憶に残る演奏会でした。


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~ピアノの詩学 ドビュッシーとショパン~ [Impressions de recital ♪]

~思い出の演奏会 vol.2~

アルド・チッコリーニ ピアノリサイタル

2003年10月12日夜の部

~ピアノの詩学 ドビュッシーとショパン~

ドビュッシー   前奏曲集第2巻
ショパン     2つの夜想曲 作品62
           ピアノソナタ 第3番ロ短調

さすが、夜は正装でご登場。堂々とした風格にとてもお似合い。
ドビュッシーはモーツアルトとは音色が全く違って色彩豊かだった。
あまり前奏曲集第二巻の方は親しまれていないけれど私はこちらも大好き。
ペダリングや呼吸など、私にはとてもよく分かった。
チッコリーニは無駄な動きが全くないし表情も変わらない。
様々な響きが織りなす美しいドビュッシーを堪能した。
とにかくピアニッシモが美しい。
「霧」は微妙な空気が変わっていくのを感じた。
「ヒース」は香りが立ち込めるように美しく、
「風変わりなラヴィーヌ将軍」はその人物がここに登場しそう。
ユーモアたっぷりで聴かせてくれた。
「オンディーヌ」は幻想世界を漂い、「花火」はきらびやかでかっこよかった。

ショパンの夜想曲2曲は新しい魅力を伝えてくれた。
後期の夜想曲はまとめにくいけれど、
こんなに美しいなら弾いてみたいな、と思った。

ソナタは最初のワンフレーズで「マエストーソ」!
和音が豊かに響く。倍音がきれいにでている。
ファツィオーリはストレスのない音、と評論家の方は言っていたが
分かりやすい表現だと思う。
ファツィオーリはフォルティッシモでも硬くなく豊かに響く。
2楽章のスケルツォも軽やかで素敵だった。
3楽章は詩情の世界。美しいメロディーが語りかけてくる。
そして終楽章は圧巻だった。あのこまかいパッセージ。
どうしてあんなに美しく粒のそろった音で弾けるんだろう。
感嘆してしまった。
生まれて初めて生演奏のショパンのソナタで感動した。

ブラヴォー! マエストロ万歳! 

アンコールでは更に違った音を聴かせてくれて圧倒されました。
サティのジムノベティ第1番は別空間で柔らかなヴェールに
会場全体が包まれた。
グラナドスの「アンダルーサ」では声をあげそうになってしまった。
そのすごさに涙がでた。
ファリャの「火祭りの踊り」は切れ味鋭く、とにかくよかった。

最後の巨匠という感じがしました。
CDで聴く以上に素晴らしい。かなり期待していたけれどそれ以上に素晴らしかった。
文句なしの名演です。素晴らしい演奏で聴けて本当によかった。

(過去日記より抜粋)
***************************************************************************

こちらのライヴ録音が発売されています。
(ショパンの夜想曲とアンコールは入っていません)

ドビュッシー:前奏曲集第2巻

ドビュッシー:前奏曲集第2巻

  • アーティスト: チッコリーニ(アルド), ドビュッシー
  • 出版社/メーカー: カメラータ東京
  • 発売日: 2005/09/20
  • メディア: CD

今日はチッコリーニ氏のライヴ録音を聴きながら・・・


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~ザ・ベスト・オブ・モーツアルト~ [Impressions de recital ♪]

~思い出の演奏会 vol.1~

アルド・チッコリーニ ピアノリサイタル

2003年10月12日のすみだトリフォニーホールの演奏会より

~ザ・ベスト・オブ・モーツアルト~

ピアノソナタ  第2番へ長調
         第11番イ長調
         第13番変ロ長調
         幻想曲ハ短調
         第14番ハ短調

使用ピアノ:ファツィオーリ

初めてチッコリーニ氏の生演奏を聴くことができて
憧れのファツィオーリの生の音も聴くことができる。
ワクワクしながら行きました。

ソナタの2番の最初のアルペジオ和音だけでひきこまれてしまった。
全然音が違う!
これがファツィオーリのピアノの音?
透明で柔らかくて美しい音。澄んだ明るい音色。
モーツアルトにはピッタリ!
トリルの軽やかさもスタインウェイやベーゼンドルファーでは
出せない美しさだった。

有名な11番も素晴らしかった。
変奏は優雅に美しい。メヌエット楽章はテンポよく、
トルコ行進曲は躍動的でも品があった。

大好きな13番も柔らかな美しさに満ちていた。

ハ短調の幻想曲とソナタはモーツアルトの真のフォルテを感じた。
モーツアルトの短調は切なく美しい。
チッコリーニ氏はタッチで様々な陰影を聴かせてくれた。

モーツアルトは2楽章がむずかしいけれどさすがチッコリーニ氏は
想像以上の美しさで全てのソナタを聴かせてくれた。すごい。
生演奏でこんなに素晴らしいモーツアルトは初めてです。

アンコールはシューベルトを2曲。
クペルヴィーサーワルツ。
初めて聴いたこの曲。魅力的な演奏で素敵な曲だった。

アンプロンプチュ作品90の4。
この曲の素晴らしさを初めて知ったかもしれない。

(過去日記より加筆修正)

☆初めて聴いたチッコリーニ氏の生演奏とファツィオーリの音に虜になりました。
 聴きなれている、自分でも弾いているモーツアルトのソナタがとても新鮮で
 その世界に引き込まれ、楽しく聴けました。


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藤原由紀乃ピアノリサイタル♪ [Impressions de recital ♪]

東京文化会館でおこなわれた藤原由紀乃さんのリサイタル
「シューベルトの夕べ」を聴いてきました。

プログラムはオールシューベルトプログラム。

♪楽興の時 D780
♪ソナタ第21番 変ロ長調 D960

この曲目をきいたときむずかしいプログラムだなあと
感じました。
どちらも自分で勉強したことがあるものですが
この曲の真価は分かりにくい気がします。

シューベルトは天性のメロディー作家。
美しいメロディーはいっぱいあるけれどソナタなどでは
長くて形になりにくい作品が多いように思います。
きれいに破綻なく弾くだけでは何も伝わってこないから
美しいので、とか好きだからというだけではなく
よほど明確な「何か」がないと弾いていても聴いていても
集中できない曲。

大曲よりは即興曲のような小品の方がそのよさが十二分に
表れる作曲家だなあと思っていたので・・・
そういうシューベルトの作品(特にソナタ)をどう聴かせてくれるのか?
そんな思いをもって聴きにいきました。

やはり小品の方にシューベルトのよさが表れているなあと
しみじみ思いました
前半の「楽興の時」はそれぞれの曲でシューベルトらしさが光ります。
後半のソナタはやはりむずかしいなあと。
もちろん技術的にというのではなく・・・
なんていうのでしょうね。
迷宮に入ってしまう感じがします。

いろいろ考えさせられる演奏会でした。

今度は解放されるプログラムのときにぜひ聴きたいです。

ピアノはベーゼンドルファーでした。
私の聴いた位置によるのかもしれませんが
音響的に今ひとつだったのが残念です。


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夢弦旅行♪ [Impressions de recital ♪]

水戸芸術館でおこなわれた演奏会
「ちょっとお昼にクラシック」に行ってきました。

この演奏会は市内の中学生を対象とした芸術鑑賞プログラムと
同じものが聴ける気軽な一時間ほどの演奏会。

今回はピアノ四重奏
ヴァイオリンが久保陽子さん
ヴァイオリン・ヴィオラが中村静香さん
チェロが堀了介さん
ピアノが弘中孝さん

                ~プログラム~
ドホナーニ     セレナード ハ長調 作品10より第1楽章
ヴュータン     無伴奏ヴィオラのためのカプリッチョ
サン=サーンス  <動物の謝肉祭>より『白鳥』
ヴィラ=ロボス   交響詩<クレオニコスの難破>より『黒鳥の歌』
ドビュッシー    前奏曲集より 『花火』
バルトーク     2つのヴァイオリンのための44の二重奏曲Sz98より
           <バグパイプ><アラビアの歌><蚊の踊り>
           <トランシルヴァニアの踊り>
パガニーニ     パイジェッロの<水車小屋の娘>の『うつろな心』による
           序奏と変奏曲
ブラームス     ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 作品25より第4楽章 

ドホナーニ、バルトーク、そしてブラームスのピアノ四重奏曲・終楽章のもつ
傾向、と考えると旅行のメインはハンガリーなのかな?なんて思ったけれど
弦の名産地クレモナやパガニーニもイタリアですもんね。
ドビュッシーやサン=サーンスはフランス、ブラームスはドイツ。
ヴュータンはベルギー、ヴィラ=ロボスはブラジルです。

ドホナーニのこの作品は初めて聴きました。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロで演奏会の始まりにふさわしい元気な曲です。
次のヴュータンも初めてですがなかなかおもしろい曲。
チェロといえばリクエストに「白鳥」があがることも多いのではないかな。
ヴィラ=ロボスの「黒鳥」との対比はプログラムとしてもおもしろかったです。

ドビュッシーの「花火」の時「ラ・マルセイエーズ」の旋律を先に弾いてくださり
このフレーズがこんな風にでてくるんですよという解説があったので
初めて聴く人は発見する気分も味わえたのでは?
花火に合わせた数種類のライトがきれいでした。 

バルトークは特徴がよく分かるので風景がみえる感じがしますね。

パガニーニはすごかった!
一つのヴァイオリンで弾いているとは思えない様々な音色に
ホールの空気がどんどん変わりましたもん。
パガニーニの曲は人を熱狂させる何かがありますね。
いつもはにこやかな久保さんの表情が違うのがまた印象的でした。

最後のブラームスは大好きな作品。
この曲はあるフレーズで必ず涙がでてくるほど感動的なんです。
いろいろなことも想い返されて・・・
久しぶりに全楽章聴きたくなってしまいました。

楽しかったね、というお客様の声がたくさんきかれた終了後のロビー。
いろいろな曲が楽しめた演奏会だったと思います。


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幻想のルチア♪ [Impressions de recital ♪]

水戸芸術館でおこなわれた『オペラの花束をあなたへ』

第17弾「幻想のルチア」を聴いてきました。

ルチアは佐藤美枝子さん
エドガルドは望月哲也さん
ピアノが河原忠之さん
演出が岩田達宗さん

館内に入った瞬間、いつもの芸術館がとても柔らかく
美しく感じたのは岩田さんの舞台演出ですね。

ルチアはもちろんドニゼッティ作曲オペラ「ランメルモールのルチア」
このハイライトの演出は通常の順番とは異なっていましたが
回想的に綴られていく舞台は美しい演出とあいまって
幻想的でオペラを知らない人でも入りやすかった気がします。

佐藤さんの歌は後半になるにつれて響きがよくなりました。
とても可愛らしいルチアでした。
望月さんも冒頭から迫真の演技でしたね。

ピアノを弾く私としては河原さんのピアノがとても印象的。
歌うピアノの魅力を堪能しました。


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