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2005年アルド・チッコリーニ来日公演♪ [Impressions de recital ♪]

~思い出のリサイタル vol.3~

アルド・チッコリーニ ピアノリサイタル

2005年10月31日 東京文化会館

使用ピアノ : ファツィオーリ

~プログラム~

ベートーヴェン ピアノソナタ第31番 変イ長調
         ピアノソナタ第23番 ヘ短調 「熱情」

ラヴェル    優雅で感傷的なワルツ

ファリャ     4つのスペイン小曲集
         アンダルシア幻想曲

感動の演奏会から2年後、再びチッコリーニ氏を聴くことができました。
東京文化小ホールの最前列のど真ん中という特等席。
チッコリーニの呼吸などもきこえてきそうでした。

1曲目のベートーヴェンのピアノソナタ第31番
1楽章の最初の和音であまりにも美しい音にスッと引き込まれました。
音が光となって美しく流れていきます。
2楽章ではガラッと音色が変わってインパクトの強さとテンポもよくかっこよかった。
アダージョは沈鬱な表情の中にも希望がみえてつながるフーガも感動的。
この31番は元々大好きな曲なんですけれど
こんなに美しい演奏は聴いたことがありません。
全楽章を通して素晴らしかったです。
魂がもっていかれそうになりました。

続く23番・・・とにかくすごい!としかいえません。

さて予定にはなく、急遽プログラムに入れられたラヴェル。
ラヴェル大好きな私は当日の案内をみて喜びのあまり小躍りしました。
今まで聴いていた演奏が何だったのだろうというくらい立体的で
説得力のある、そして輝くラヴェルでした。

続くスペインものもすごかった!
4つのスペイン小曲集はとても素敵な曲で弾いてみたくなりました。

最後の難曲の「アンダルシア幻想曲」
これは圧巻でした。
元々ファリャが親交のあったピアニスト、ルービンシュタインのために作曲したもの。
超絶的な箇所が随所にみられる曲であり、スペインの香り漂う作品なので
楽譜以上にむずかしい曲です。
崩れないフォームのすごさや躍動感あるリズム、
光溢れるその世界を色彩豊かな音色で様々な表情を醸し出し
圧倒的な演奏を聴かせてくれました。
初めて生演奏でこんなにすごい「アンダルシア幻想曲」を聴きました。

アンコールはショパンの夜想曲 作品9-2
よく耳にする曲ですがチッコリーニの手にかかるとこの曲本来の輝きを
取り戻したような気がしました。絶品の夜想曲でした。

そしてドビュッシーの前奏曲第一巻より「ミンストレル」
ガラッと世界が変わり軽妙で楽しい世界。

最後は聴衆が待ち望んでいるファリャの「火祭りの踊り」
これも圧巻でした!

聴衆のほとんどがスダンディングオーベーション。
マエストロに心から拍手をおくりました。

聴いている間中、とっても幸せで
この時間がずっと続けばいい・・・と感じていました。

聴き終わったあとも心が満たされて幸せいっぱい。

ずっと心と記憶に残る演奏会でした。


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コメント 2

たか♪

チッコリーニの音は本当に特別ですね・・・^^
色彩感、立体感、音の多様さ、フレージング、ブレス・・・
圧倒する、と言うよりも、
人を楽しくさせる・・・
そんなファンタジーに満ちた演奏家・・・なのかもしれないですね♪
演奏家の一つの理想像かもしれないなぁ・・・なんて思いました・・・^^
by たか♪ (2006-07-14 00:31) 

fujika-piano

チッコリーニの音は美しいだけでなく
様々な色彩や表情がありますものね。
そして聴いてチッコリーニとわかる個性。
演奏家としても大切なことを教えてくれます。

聴いているととにかく楽しいですね!
心に青空を感じて元気がでます。

最近はチッコリーニのすごさをますます感じています。
姿勢もみならって日々精進・・・
by fujika-piano (2006-07-15 22:56) 

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